Bushcraft (ブッシュクラフト) とは何か? 現代人が忘れていた自然の中で生活していく知恵
普通に生活しているなかでBushcraft (ブッシュクラフト)という単語を耳にすることは少ないでしょう。
比較的近い意味としてサバイバルがありますが、サバイバルが一時的な生存や脱出することが目的なのに対して、ブッシュクラフトは自然の中で生活していくためのスキルや知恵の事です。
現代のように高性能な装備や道具が無かった時代にも人々は自然の中で生活していました。
現代人100人と旧世代の人間100人を同じ条件で未開の森に放ったら生存率に大きな差が開くでしょう。
近年ウルトラライトな装備でトレッキングなどを楽しむ人が増えています。
技術の進歩によってより少ない荷物だけで軽快に自然の中で行動するのに比べ、ブッシュクラフトは従来の道具を最小限に抑えて必要なものは現地で手に入る素材を加工して作ったり現地調達が基本の考え方です。
サバイバルのように生存を第一に優先して一刻も早く今の状況から脱出するという考え方とは明らかに違い、自然の中で人間らしい生活をおくるためにどうすればよいかを考えながら行動します。
例えば重くなるテントを持って行く代わりにタープを持って行き、支柱はその辺にある枝木を利用すればその分だけ荷物が減ります。
手慣れたブッシュクラフターならば箸やスプーン・フォークなど枯れ木を削ってあっという間に作ってしまいます。
食べられる植物の知識や釣りや狩猟に長けていれば食料も現地調達できます。
ただし現代人は自然の中で長期間滞在するという状況がなかなか無いため、普通のキャンプから一歩踏み込んだ意識で1~2泊するくらいが現実的かなと思います。
最近ではオーストラリアの森の中で道に迷った女性がブッシュクラフトを駆使して無事生還するというニュースを見かけました。
彼女は日中の強い日差しから身を守るために体中に泥を塗り、日没後の体温低下を防ぐために断熱材としてコケを服の中にたくさん詰め込んで暖を取ったらしいです。
もしこのような知識が無ければ日射病で体力を奪われたり、低体温症で亡くなっていたかもしれません。
これはブッシュクラフトというよりもサバイバルの知識という感じがしますが、こうした知識の有無が時には人の生死に関わってくるということです。
ウルトラライトとはまた違った考え方で、よりシンプルなアウトドアを楽しめるブッシュクラフトはこれから注目されていくかもしれません。
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