廃油石鹸の作り方 危険性の高い苛性ソーダを使わない簡単な方法もある
天ぷらやフライなどの揚げ物料理を作る機会の多い家庭では廃油の処理問題が付きまといます。
油処理剤で固めて捨てれば済みますが、食用油として使われるほど質の高い油を毎回すぐに捨てるのは少しもったいない気がします。
廃油を再利用する方法として最も実用的なのが廃油石鹸を作ることです。
石鹸も毎日のように使うものなので廃油から作れば無駄がありません。
石鹸の作り方としては油とアルカリ溶液を混ぜ合わせることで石鹸が出来上がるので主に苛性ソーダ (水酸化ナトリウム) が使われます。
ただ苛性ソーダは強いアルカリ性なので皮膚や粘膜に触れると化学熱傷になります。
塩酸や次亜塩素酸ソーダと同じく毒物劇物扱いなため、気軽に購入や処分できず保管にも気を使います。
昔ながらの石鹸は木灰で作られていたので、必ずしも苛性ソーダがなければ作れないわけではありません。
石鹸を作る過程もボウルと泡立て器を用意して、精製水に温度計できっちり温度管理してなど非常に手間のかかる印象です。
しかし廃油・苛性ソーダ・水をミキサーでかき混ぜて牛乳パックに流し込み固めるだけというお手軽な方法もあります。
また苛性ソーダの代わりにまぜたら石鹸という商品が売られており、その主成分はオルト珪酸ナトリウムという比較的手に入れやすい物質なので代用品として使われることが多いです。
ただしオルト珪酸ナトリウムで作られた石鹸は自然に鹸化しないので、肌には刺激が強く掃除洗濯用石鹸と割り切りましょう。
廃油を処理しながらリサイクルして石鹸として再利用すれば、無駄なく環境への負荷を少しでも抑えることに繋がります。
廃油石鹸を自作できるようになると市販の石鹸や洗剤を購入せずに済むので生活費を節約でき経済的にも優しいです。
良いことばかり書きましたが廃油石鹸は素人が作っているので市販の石鹸ほど洗練されておらず、余分な成分によって逆に環境負荷を高めてしまう恐れがあります。
しっかりと安全性の検査を行っていないので、特に肌の敏感な人は注意が必要です。
苛性ソーダの場合には分量を間違うと汚れを落とすどころか、強アルカリ性によって皮膚が溶ける危険があります。
より安心して使いたいなら米ぬかと重曹を使った米ぬか石鹸の方が肌に優しいでしょう。
米ぬか石鹸であれば多少雑に扱っても大きな事故になる心配がありません。
もし廃油をただ捨て続ける生活に疑問を持った人は廃油石鹸作りに挑戦してみてください。
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