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太陽熱でお湯を沸かす太陽熱温水器を設置すれば電気やガス代を節約できる

2022年5月27日

日本人は毎日のようにお風呂に入るのが日課となっていますが、電気やガスや石油でお湯を沸かす給湯器が利用されています。

それ以外の方法として太陽エネルギーを使う太陽熱温水器があり、 マイナーな存在だったものがオイルショックで注目され一気に普及しました。

しかしガスのインフラが次第に整備され、電気やガスの給湯器はもちろん太陽光発電やエコキュートなどが登場して太陽熱温水器は衰退していきました。

太陽熱温水器という仕組みは1900年ごろからアメリカで人気を博していたらしく、意外と歴史が長く成熟した分野であることがわかります。

太陽エネルギーをそのまま熱として水に伝えるので非常に変換効率が高く太陽光発電の比ではありません。

火力発電所では発電するために大量の燃料を使って電気を作りますが、それを家庭まで送った後に我々は電気ケトルでお湯を沸かしたりと実に非効率なことをしています。

太陽熱温水器にも欠点があり水圧が弱かったり天候や季節の影響をもろに受けるので、常に安定している電気やガスへ移り変わっていったのも理解できます。

停電がほとんどなく電気やガスが安定供給されていることが当たり前になっていますが、世界でも稀に見る安定度を誇るインフラであることは感謝せねばなりません。

ただし近年の原発事故や台風による大規模停電を目の当たりにすると、日本のインフラがいつまでも現状維持できる保証はないと感じます。

太陽熱温水器は主に屋根に取り付けるので見栄えが悪かったり地震や台風で吹き飛ばされる危険もあるので、まだ十分使えるのに撤去する家庭も増えています。


Photo by comorinsolar.com

太陽熱温水器は古臭いまま進歩していないかと言えばそうではなく、昔ながらの平板式とは別に真空管を使ったヒートパイプ式太陽熱温水器も開発されており、年間の平均湯沸かし温度が格段にアップしています。

バスタブがおよそ180~200Lほどでそれを沸騰させるわけではなく、せいぜい40度前後に温めればお風呂として成立することを考えると、わざわざ高品質な電気エネルギーを熱に変えてお湯にするのは少しもったいない感じがます。

極端な例だと黒く塗装したペットボトルを秋晴れのもと野外に2~3時間放置しておけば50度くらいのお湯になるので、それほどの太陽エネルギーを利用しない手はありません。

平板式では冬場に温まりにくかったのが真空式だとかなり改善され、冬場でもパワーが落ちにくい構造になっています。

バックアップとして電気やガスの給湯器で焚き直したとしても、常温から焚くのに比べてかなりエネルギー消費を抑えられます。

太陽熱温水器は屋根に取り付けるものだという先入観がありますが、太陽光を遮らない場所さえあれば地上にも置くことができます。

屋根に取り付けるには専門の業者に頼む必要があり、高い工事費がかかりますが地上に設置するなら自力でも可能です。

修理やメンテナンスもしやすく撤去しやすいのでそこそこ広い土地を所有しているなら検討の余地ありです。

それこそ100年以上前から存在する仕組みなので自作する人もいますし、黒いポリタンクを屋外に置いておくだけでも簡易的な太陽熱温水器と呼べるでしょう。

電気やガスには利権が絡んでいるので庶民が簡単にお湯を手に入れるのは都合が悪く、パナソニックやシャープも撤退して市場は先細りしていますが海外では増加傾向にあります。

家庭で消費されるエネルギーの約3割が給湯という経済産業省のデータがあり、それに次ぐ暖房は季節によって変動することから、現代人がいかにお湯を作るためにお金をかけているかがわかります。

地球上どこにでも降り注ぐ太陽エネルギーを最大限に利用する社会になれば、太陽熱温水器という使い古された仕組みが再び日の目を浴びるかもしれません。