オリーブオイルランプの作り方 煤や臭いの出にくい植物油で自作するシンプルな灯り
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人間が生活するうえで照明は無くてはならない存在です。
電気のない時代にはロウソクやランプの灯りを頼りに暮らしていましたが、現代では夜間でも明るいのが当たり前で意識すらしていません。
停電した環境で最も手軽に自作できる照明と言えば植物油を燃料としたオイルランプではないかと思います。
ロウソクを自作するにはパラフィンワックスや蜜蝋といった材料が必要ですし、湯せんなどの手間がかかります。
それに対してオイルランプはオイルを芯が吸い上げて燃焼する仕組みなので容器と芯があればすぐに使うことができます。
灯油ランプという種類もありますが灯油やパラフィンオイルは石油系なので臭いに敏感な人には扱いにくいです。
精製度の高いパラフィンオイルであれば煤や臭いはあまり気になりませんが、多少なりとも有害物質を含んでいることには違いありません。
植物油でまず思いつくのがサラダ油ですがサラダ油を燃やすと煤が出てしまいます。
屋外や非常時なら仕方ありませんが、趣味や日常使いとして考えると煤や臭いは少ない方が良いです。
煤や臭いの発生を抑えたいならなるべく炭素の二重結合が少ない油脂を選んでください。
燃焼時に発生する煤は油脂に含まれる二重結合の炭素が酸素と反応して生成されます。
そのため二重結合の少ない油脂を使うことで煤の発生を抑えることができます。
二重結合の数が少ないほど融点は高く酸化しにくい油脂なので、コーン油・ひまわり油・大豆油・オリーブ油などが該当します。
例えば使いきれず古くなったオリーブオイルや揚げ物に使った大豆油などを廃棄する代わりにオイルランプの燃料として再利用する方法があります。
天ぷら油として売られているものは菜種油やごま油が混合されている場合があり、それらは炭素の二重結合が多い油なので煤や臭いの原因となります。
燃料として販売されているパラフィンオイルに比べ、植物油は口に入れるほど身近な油なので捨ててしまうのはもったいないです。
おしゃれなオイルランプを買って楽しむのも良いですが、灯りを作るだけならジャム瓶やガラスコップで簡単にオリーブオイルランプを自作することができます。
ガラス容器に曲げた針金の芯ホルダーを取りつけ、後はティッシュペーパーや紐で作った芯に油を吸わせて着火すればオリーブオイルランプの完成です。
芯ホルダーをフローティング方式にして油の下に水の層を作れば、自動で消火するより安全なオリーブオイルランプになります。
比較的安全とされている灯油よりは遥かに引火点が高いので、植物油だけで着火することはまずないですが、水の層によって底が熱せられることもないので安心です。
オリーブオイルランプの欠点は倒してしまうと油が揮発しないので、いつまでもベタベタの状態が残ることです。
ちょっとしたガラス容器で自作するだけでも十分に雰囲気が出るので満足度は高いと思います。
酸化した油を燃やすのはあまり宜しくないので、酸化しにくいオリーブオイルのような植物油を使うのは理にかなっています。
酸化していなくても風味は落ちてくるので不要になった油を燃料にすれば無駄がありません。
もちろんフレッシュな植物油を使っても良いですし、パラフィンオイルよりも安く済む場合もあるので気兼ねなく使えます。
植物油は石油と比べてもそれほどカロリー面で差がなく、アルコールよりも上なので燃料として優れていると言えます。
植物油を備蓄するということは単純に食料としてだけでなく、灯りの燃料としての役割もあることを念頭に入れておきましょう。
もちろん非常時であっても現代社会でオイルランプに頼るほど追い込まれることは稀ですが、わざわざ防災用ロウソクを買いそろえなくても手段は手元にあるということです。
たった1本の灯火でも夜間の行動範囲が広がるので、平常時・非常時に関わらず希望の光となるでしょう。
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