オールドユニクロに価値はあるのか?昔のファストファッションが古着として再評価される
ユニクロは今や誰でも一着は持っているであろう日本を代表するアパレルブランドですが、最近ではユニクロの古着をオールドユニクロとして新たな価値が見出されています。
90年代末から00年代初頭にかけてユニクロのフリースが爆発的に売れまくってから約四半世紀が経ち、当時の古着は今でも着られるほど丈夫な作りでした。
ファストファッションが短いサイクルで大量生産と販売を繰り返すビジネスモデルなので、それが古着になると少し違和感を覚えますが、高品質を維持しながら極限までコストを下げて作られた服なので古着としての価値もあるのかなと思います。
2023年10月に『UNIQLO古着プロジェクト』と称して公式で古着を検品と洗浄して販売したり、ヴィンテージ風にリメイク加工した商品をポップアップストアで販売するイベントを期間限定で開催するなど、ユニクロ自体も時代に沿った取り組みをしています。
現在の日本は服にお金をかけることも厳しくなっているので、例えユニクロのコラボでも日本国内での展開がないなど明らかに購買力が落ちています。
GUが品質の面では劣るのに対して、質を求めるとユニクロの古着の方が優れています。
オールドギャップという概念もありますが、GAPが当時からわりとデザイン性が高かったのに対して、ユニクロはダサい印象でした。
オールドギャップは基本オーバーサイズなので昨今のトレンドと噛み合ったのも人気の要因です。
オールドユニクロはその野暮ったさを味として捉えているのか、時代が乗ったことで現行品にはない雰囲気を楽しめます。
特にまだアパレルに活気があったころに作られたデニムや革ジャンなどはユニクロらしからぬ佇まいで魅力があります。
ユニクロが循環型のビジネスモデルを確率できれば、ファストファッションにおける負の部分が解消されるので、短いサイクルを維持しながら成長していけるかもしれません。
個人的にはユニクロを古着としてまで欲しいかと言われると微妙で、もっと質の良い古着は探せばいくらでもあるので、ユニクロにこだわる必要性をあまり感じません。
元から値段が安いので古着屋としても売るメリットが少なく、古着の定番ブライドを優先して品揃えするでしょう。
古着も人気があるものは値上がりする一方なので、誰かしらがユニクロ古着に価値を持たせるためにオールドユニクロと呼び始めた可能性はあります。
さらに日本が貧しくなればオールドGUやオールドワークマンという概念が生まれてもおかしくありません。
それこそ一昔前の日本ではボロ着を修繕して長く着続けていたので、そういう価値観に回帰していくのも悪くないかと思います。
ファストファッションの最前線を突き進んできた大企業が、次の時代へ移行するための準備段階に入ったという節目の出来事です。
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