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ライターサイズラジオ (ポケットラジオ) は携帯性が高いのに大手メーカーが撤退して絶滅寸前

2024年2月27日

野外活動や災害時に情報収集する手段として欠かせないのがラジオで、さらに携帯性に特化したライターサイズラジオ (ポケットラジオ) があれば最適です。

スマホがあれば大抵の場所でインターネットに接続できるので、今時ラジオなんて時代遅れだという人もいます。

しかし災害時にインターネットが混雑したり、機能不全に陥るとスマホは途端に非力な道具となります。

ライターサイズラジオはあまり売上が見込めないのか、ソニーパナソニックなどの大手メーカーが撤退して絶滅寸前となっています。

壊れにくさや電池持ちを考えるとアナログチューニングが好ましく、さらに選択肢が減ってしまいます。

パナソニックは辛うじて名刺サイズのアナログタイプのラジオ『RF-NA35』を販売していますが、単4電池2本使うわりに電池持ちが悪いと思ったら、中身はデジタルチューニングのDSPラジオでした。

アナログチューニングのライターサイズラジオで現行品となるとオーム電機ヤザワが少し前まで生産していたくらいでしょうか。

ということは絶滅した可能性があります……。

DSPラジオの方が低コストで作れるので、そちらが主流になるのは仕方ないですが、電池持ちが悪い・AM感度が低い (ワイドFMで解決)・操作が複雑・寒さに弱い・壊れやすいなどの欠点を抱えています。

ライターサイズラジオの完成形としてはソニーの『SRF-S86』があり、音質や感度など高いレベルでまとまっています。

SRF-S86は海外放送やアナログ放送のNHKテレビ番組1ch~3chが聴けるよう95〜108MHzに対応していますが、ワイドFMが開始されたことで、結果的にAM停波後も使えるラジオになりました。

おまけに重低音モードやステレオに対応しており、モノラルでも両耳から音が出る仕様で隙がありません。

たまにオークションやフリマで中古の美品が出回っているので、ライターサイズラジオが欲しい人は買って損はないです。

Amazonや楽天などではすでにプレミアム価格になっており中古品でも手が出ません。

ミニマリストの伊藤光太さんが15年間使い込んだ同機種を記事に書かれていて、塗装が剥げ傷だらけの風貌だけで耐久性の高さを証明しています。

おそらく調子が悪くなってもシンプルな構造なので修理すれば改善する余地はありそうです。

昔からソニータイマーという都市伝説も有名ですが、このラジオに関しては脅威の耐久性を誇っています。

単4電池1本で聴けるアナログチューニングのラジオは防災ラジオとして人気が出てもおかしくないはずですが、現行品はDSPラジオばかりなのが残念です。

ハンディーサイズだと選択肢が増えますが常時持ち歩くには少し大きいので、名刺サイズ以下が携帯しやすいかと思います。

名刺サイズにもソニーの『ICF-T46』という名機がありますし、本当にソニーの撤退は残念でなりません。

スマホは便利な道具ですがスマホが使えない時に何も情報を得られないよりは、ラジオでリアルタイムな情報を得られる方が安心です。

大災害になればなるほど最新情報の取得が重要になり、0次防災に対する意識が前より高まっています。

消えゆく常時携帯・防災向けライターサイズラジオの良さが少しでも伝われば幸いです。