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ダーニング 穴が空くほど服に愛着が湧くヨーロッパで伝統的行われている補修技術


Photo by gina pina

繕う生活

あなたはお気に入りの服に穴が空いていたらどうしますか?

  • ゴミとして捨てる
  • そのまま着る
  • リメイクして再利用する
  • 穴を塞いで補修する
  • 古着として売る

いろいろな選択肢がありますが、ファストファッションの服なんかは処分して新しいものに買い替えることがほとんどだと思います。

昔に比べると服の価値が下がり、補修する手間や金額を考えると新品を買うほうが安上がりな場合が多いです。

しかし奮発して買った服や思い出が詰まった服は穴が空いてもなかなか捨てられず、タンスやクローゼットの奥にしまった状態で何年も着ていないものがあるかと思います。

ヨーロッパでは伝統的に穴が空いた服を補修しながら長く着続ける"ダーニング“という文化があり、近年の大量廃棄の問題や環境意識の高まりの影響で注目されています。

日本でも一昔前まではお直し文化が根付いたので、大人服を子供服へ作り変えたり、さらにボロ服になったら雑巾などにして最後まで使い切る意識がありました。

現代のように毎シーズン使い捨てるような服を薄利多売するような社会ではなかったので、何度もお直ししながら服を大切に扱っていました。

服を補修して着るという行為をみすぼらしく感じる人もいるでしょうが、ダーニングではあえて太めの糸や目立つ色で補修することで刺繍のようなデザイン性を持たせています。

補修した跡を隠すのではなくあえて強調させることで、その服が自分だけのオリジナルなものに変化します。

既製服だとどれも見た目が同じで買い替えるたびにリセットされますが、ダーニングという過程を経ていると補修箇所を見るたびに当時の記憶が呼び起こされるはずです。

補修跡のたくさんある服ほど大切に扱われてきた証なので、身にまとうだけで自然と温かい気持ちに包まれます。

ヨーロッパでは築何百年の家に平然と住んでいたり、古い時代から紡がれてきたものを大切する意識が現代でも失われていません。

使い捨てる服はこれからの時代とマッチしなくなりますし、ダーニングを習得するだけで服を長持ちさせることができるので経済的にも良いです。

もし虫食い穴が気になって着る機会が減ったセーターだったり、つま先やかかとに穴が空いたり擦れて薄くなってきた靴下をお持ちならダーニングに挑戦してみましょう。

ダーニングは小さな子供でもすぐ覚えられるくらい簡単なので、裁縫が苦手という人でも大丈夫です。

無理に強調させずに目立たない色でダーニングしてもそれはそれはで様になるので好きな色の糸を選びましょう。

ダーニングしやすいようにダーニングマッシュルームという専用の道具がありますが、お玉や空き缶などで代用することができます。

縫い針や糸は特に決まりはないですが、最近ではダーニング用の糸も売られているのでそういったものを選んでおけば間違いありません。

縫い方も穴がきちんと塞がれば何でもよいと思います。

動画の縫い方は素早くシンプルで誰でも覚えやすそうです。

服は衣食住という暮らしの根幹をなす要素なので、決して粗末にせず繕いながら共に歩む意識を持つと生活がより豊かになります。

Visible Mending – Scotch darning