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チューイングガムの原料は合成樹脂で分解されないため環境汚染の一因となっている

私たちが普段何気なく噛んでいるチューインガムは唾液の分泌を促し顎のトレーニングにもなるので現代人には重宝されています。

しかしチューインガムの原料にはポリ酢酸ビニル樹脂が使われており、そのおかげでガム独特の心地よい噛みごたえを作り出しています。

もともとはチューインガムの木として知られるサポジラの樹液を煮詰めて作る天然樹脂のチクルが用いられてきましたが、現在はコスト削減や噛み心地の良さからほとんどポリ酢酸ビニル樹脂に切り替わっています。

原材料を見てもガムベースと記載されているだけで具体的な表示義務はなく、どの程度ポリ酢酸ビニル樹脂が含まれているか判別できません。

チューインガムを噛むという行為はざっくり言えば、甘味料が練り込まれたプラスチックを噛んで満足しているようなものです。

チューインガムが環境に悪影響を及ぼすのはむしろ噛んでいる最中よりも吐き出された後で、地面にべったりと張り付き分解されずに留まることです。

煙草の吸殻もフィルター部分がプラスチックなので同様に残存しますが、チューインガムは粘着力がある分タバコよりもたちが悪いです。

またこのご時世なのでガムのポイ捨てはより周囲に悪影響を及ぼしやすい行為と言えるでしょう。

シンガポールではガムのポイ捨てどころか所持も禁止されており、違反すると高額な罰金刑が課せられるため街中とても綺麗で、国家主導で観光資源を築き上げているのがわかります。

日本では道端や駅のホームなど場所によっては地面にへばりついて黒く固まったチューインガムを見かけることがあります。

ポイ捨てしてもせいぜい軽犯罪法に触れる程度なので、逮捕されることなく日々悪行が繰り返されています。

私も日ごろからチューインガムをよく噛みますが、ポイ捨てはないにせよ噛み終えて味のしなくなったガムはすぐにティッシュでくるんでゴミ箱行きなので、あまり胸を張れる行為ではないと感じています。

シンガポールではガムの代わりにイカの燻製が人気のようで、日本でもプラスチックを噛むくらいならスルメイカでも噛んでた方がゴミにならず環境にも良さそうです。

天然ん素材を100%使用したチューインガムも存在しますが、日本国内ではなかなか手に入れにくい状態です。

チューインガムは歯科医院専用のキシリトールガムを除けばあくまで嗜好品なので、いずれはすべて天然素材へ切り替えてその分価格を上げるかしないとこの問題は解決しないでしょう。