パックラフトはバックパックで持ち運べるほど軽量コンパクトな水上移動手段
人ひとりが背負えるだけの荷物で行く旅や冒険にはロマンがありますが、海や川の上を移動するにはそれなりにしっかりとした船が必要になります。
カヤックやSUP (サップ) など少量の荷物を乗せられる乗り物もあるにはありますが、陸に上がればそれなりの重量になり担いで持ち運ぶのは現実的ではありません。
パックラフトはアラスカ発祥でユーコン川を中心に70以上の河川が網目のように流れる地形なので、徒歩でないとアクセスが困難な川でも川下りが楽しめるように開発された乗り物です。
ビニールプールのように空気でパンパンに膨らませて浮力を出し、空気を抜いて折りたためばわずか3キロほどしかないのでバックパックに入れて簡単に持ち運べます。
これほど携帯に適した水上移動手段は他になく多少のデメリットを抱えつつもそれ以上のメリットがあります。
ただ日本にはアラスカのような川幅が広くて流れの緩やかな川が存在しないので、日本の河川でパックラフトに乗るにはそれなりに知識と技術が必要です。
国内で死亡事故も発生しているので事前にしっかりと講習を受けたほうが安心です。
天気が穏やかでベタ凪の環境であれば海上でも乗ることができます。
YouTubeチャンネルのCartopboaterNORAにおいて各地を旅しながらパックラフトで川や海を自由に移動されていますが、状況判断や体力があってこそ成立しているので安易に真似するのは危険です。
波がなく天気が良ければ簡単に移動できますが、環境が悪いと岸へ戻るのも大変なので水難事故に繋がります。
他の船と違って空気が抜ければ沈みますし、何かトラブルが起きたときに冷静に対処できる心の余裕がある人が乗るべきです。
パックラフトで釣りをすることもでき徒歩でしかいけない場所からも出艇しやすいので普段行けないスポットを狙うことができます。
カヤックやSUPと比べて風や波の影響を受けやすいので、より敏感に環境の変化に注意を払ってください。
一人乗りのゴムボートとはいえ人間が安全に乗れるよう設計されているので、耐久性を保ちつつ軽量モデルになるとそれなりのお値段になります。
パックラフトでしか味わえない経験が得られることを考えると決して高くはないですが、軽い気持ちで買えるほどではないのでこの金額が購入者を制限し幾多の事故を未然に防いでいるとも言えます。
パックラフトがあれば行動範囲が格段に上がりますし、徒歩ではいけない気になる場所へ自由に行き来できるので冒険や旅好きの人にとってはたまらない乗り物でしょう。
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