スニーカーブーム終了のお知らせ 過熱したレアスニーカー転売市場の衰退
先日、伊藤聡さんのnoteが話題になりスニーカー界隈をざわつかせました。
そもそもスニーカーに興味がなければブームがあったことすら知らないほど局地的なものですが、それなりに市場規模があるので熱狂した人も多いでしょう。
靴は人間にとって欠かせない物で日本の気候だと年中革靴で過ごすのは厳しいのでスニーカーが無くなることはありません。
スニーカーブームは過去に何度も起きていますが、長期化して間隔も狭いのでスニーカーは常に人気のある商品です。
正確にはスニーカーブームの終焉というよりレアスニーカー転売バブルが弾けたという表現の方が正しいでしょう。
レアスニーカーの対象は主にナイキで限定モデルや積極的にコラボして意図的にレアスニーカーを生み出してきた張本人です。
その希少性に目をつけた転売屋がレアスニーカーを買い漁り、プレミアム価格で売り捌くことで利益を出していました。
もともとスニーカー好きだった人は欲しいスニーカーがなかなか手に入らず、転売屋から渋々プレ値で購入するか抽選が当たるよう祈るしかない状態です。
レアスニーカーさえ手に入れば素人でも簡単に利益が出るため、いつしか一般人もレアスニーカー転売をするようになり、レアスニーカーはさらに入手困難になりました。
歴史を振り返ればチューリップの球根を投機対象としたチューリップ・バブルと似たような状況で、バブル末期には道端で靴磨きをしている少年ですらチューリップ投機に熱狂してたそうです。
ナイキはちょっと色や柄の違うスニーカーを定期的に売出し、手を変え品を変え転売屋と消費者の興味を引き付けバブルを継続してきました。
膨らみすぎたバブルはいつか必ず弾ける運命ですが、数年前くらいから予兆があり2023年ついにそれが表面化してきたというわけです。
やり手の転売屋は予兆を捉えてしっかり売り抜けたと思いますが、判断を誤った転売屋や素人は多くの在庫を抱えながら頭を抱えているでしょう。
スニーカーの価値が失われたわけではないので、利益を考えなければ売り捌くことは可能だと思います。
転売屋はスニーカーに特別思い入れがあるわけではないので、利益が出なくなれば別の投機対象を探して移動するだけです。
スニーカー好きにとっては欲しかったスニーカーが普通にお店で買えるようになるので喜ばしいことではないでしょうか。
スニーカーは履くだけで簡単に主張することができ、レアスニーカーの希少性に価値を感じて集めていた人には面白くない環境だと言えるでしょう。
けれどスニーカーは本来その程度の価値であり、あくまでコーディネートの一部として取り入れるものなので、一度冷静になるべきです。
スニーカーは加水分解しやすく長期保存にも向かないので、あまり投資商品には適さないかと思います。
ナイキのダンクやエアマックスの人気が落ち着いてもアディダスやサロモンのスニーカーは相変わらず人気ですし、無闇にレアスニーカーを量産するようなこともしないので、毎年何かしらのスニーカーが話題となるでしょう。
スニーカーブームが何度も繰り返された歴史からすれば、一度小休止して再びレアスニーカーに熱狂する日々が訪れても不思議ではありません。
できれば転売屋がこぞって食い付くような質の悪いブームはこれっきりにして、スニーカーを心から愛する人の手に渡るように健全な売り方をしてほしいです。
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