リスト:彼らが手にしていたもの 難民が命からがら逃げ出した時の持ち物から難民に対する認知度と理解度を高めるプロジェクト
Photo by TWIN PLANET
難民については以前から近年増加傾向にありますが、ロシアのウクライナ侵攻によってメディアを通じて目にする機会が増えました。
2022年5月に紛争・暴力・人権侵害・迫害によって故郷を追われた人々の数が史上初めて1億人を超えました。
彼らの中にはわずか10分足らずのうちに避難を余儀なくされ、家から命からがら逃げ出した人も少なくありません。
日本は幸いにも紛争などに巻き込まれてはいませんが、福島第一原発事故によって故郷に帰れず辛い経験をしている人がおり、故郷から離れて暮らす苦しみは同じだと思います。
難民がほんのわずかな時間に何を持ち出したかによって、その後の生存率にも関わってくるのでとても重要な選択です。
リスト:彼らが手にしていたもの (原題:What They Took With Them: a List) は原作者のジェニファー・トクスヴィグが難民たちの証言や持ち物をもとに書いた詩です。
日本語版ではカトウシンスケ/Crystal Kay/坂巻有紗/サヘル・ローズ/鈴木亮平/TAO/May J./米本学仁/渡部豪太/渡辺真起子といったキャストが原作の持つ世界観を壊さぬよう収録された緊迫感のある映像をバックに詩を朗読しています。
おそらくほとんどの難民は十分な荷物を準備できないまま避難して、先の見えない不安に打ちひしがれることもあったでしょう。
コップ、家族写真、スカーフ、スマホなど絶望的な状況におかれた時ほど持ち物のありがたみをより実感します。
非常用持ち出し袋を用意していたとしても、いざ現実に災害が起きた時には気が動転するので、常にイメージトレーニングをしておく必要があります。
また道具が多ければそれだけ生き残るための選択肢が増えるので、特に常に持ち歩くものから状況に応じて必要なものをそろえておきましょう。
日本は周囲を海に囲まれた島国なので、陸から海外へ脱出する手段がなく自力で避難する可能性は低いですが、再びの原発事故や他国からの侵略があれば、国内を移動する必要が出てくるかもしれません。
結局どれだけ物を所有しても非常時に持っていけるものはバッグに収まる量に限られるので、物が多くてもミニマリスト的な観点は大事だと思います。
世界のパワーバランスが崩れて経済の悪化で国家が行き詰まりを見せており、今後さらに難民が増えていくことは確実ですが、いつ当事者になっても慌てないよう日ごろから意識しておくことが重要です。
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