オピネルはキャンプ初心者におすすめできないナイフだった!ブレードが出なかったらサヴォワ打ちで対処
オピネルは折り畳み式ナイフのなかでも上位を争うほど人気がありますが、近年のキャンプブームで料理用ナイフとしてよく紹介されています。
手頃な値段とオシャレな見た目で男女問わず使いやすいデザインです。
しかし良くも悪くも130年以上その姿を変えずに今に至るので、ナイフを使い慣れていない現代人には少し注意しなければいけない点がいくつかあります。
目次
オピネルをおすすめしない理由
刃先がクリップポイント
オピネルはクリップポイントという刃先が少し上を向いた形状なので、ナイフの扱いに慣れていないキャンプ初心者が使うと、ナイフを上げた時に指などを切りやすいです。
切ることには集中しますがナイフを上げる時まで意識が及ばないと刃先が当たって怪我をします。
包丁は大抵刃先が下を向くドロップポイントなので、適切に扱えば不注意で切れることはありません。
ヤスリ等で削ってドロップポイントに加工することもできますが、それなら最初からドロップポイントのナイフを買った方が楽です。
カーボンスチール (炭素鋼) は錆びやすい
オピネルにはカーボンスチール (炭素鋼) とステンレスがありますが、カーボンスチールを選んだ場合メンテナンスが必要なので、キャンプ初心者だと高確率で錆が発生するでしょう。
多少錆びても砥石で研げばすぐに復活しますが、ナイフにそこまで愛着のない人には苦痛に感じてしまいます。
もちろん真剣にキャンプに挑戦したい人は最初からカーボンスチールを選んで扱いに慣れた方が近道ですが、年に数回程度のキャンプならステンレスで十分です。
木製ハンドルが水分で膨張する
オピネルを使用するうえで最大のストレスは、ハンドルが木製なので水に濡れると膨張して刃の開閉がし辛くなるところです。
プラスチック樹脂など存在しなかった時代から作られている歴史あるナイフなので、樹脂製のオピネルもありますがやはり昔ながらの木製ハンドルに人気が集中しています。
個人でオイル漬け加工をしている人もいますが、長時間漬けると逆に膨張したり、オイル漬けしたからといって水に濡れば膨張してあまり防水効果は期待できません。
また原産国のフランスと雨の多い日本では木製ハンドルの扱いやすさは異なるので、アウトドア用品というより日用品に近い道具だと思います。
銃刀法に触れるので難癖つけられやすい
オピネルは#6からロックリングが付いているので、折りたたみナイフながら安全に使うことができます。
はさみやロックなしの折りたたみナイフの場合は刃体の長さ (刃渡りではない) 8cm以上が銃刀法に該当しますが、オピネルのようなロック機構付きの折りたたみナイフは刃体の長さ6cm未満に制限されています。
正当な理由があれば所持しても問題ありませんが、銃刀法は曖昧な法律なので警官のさじ加減でどうにでもなります。
日本の現状として銃刀法を99.9%回避するには、どのような場面においても6cm以上のナイフを持ち歩くことを止めることです。
正規品として輸入されているなかで最小サイズのオピネル#6でも刃渡り7.3cmかつロック機構付きなので銃刀法の範囲内です。
オピネルはそういう意味でキャンパーが気軽に持っていけるナイフではありません。
オピネルを車に入れっぱなしなだけで銃刀法違反になるので、折りたたみナイフだからと安心してはいけません。
サヴォワ打ち
水分でハンドルが膨張してブレードが出ない時の対処法としてサヴォワ打ちという方法があります。
ロックを外しハンドルの角を強く打ち付けることでブレードに力が加わりハンドルから引き出しやすくなります。
この方法はオピネルの公式サイトでも紹介されているので、オピネルを使ううえで必須スキルと言えるでしょう。
Photo by Opinel.com
もしかしたら感覚的に同じようなアクションをしてブレードを引き出していた人もいるかと思いますが、知っているのと知らないとでは扱いやすさが違います。
まとめ
やはり料理用の刃物としては包丁の右に出る者はいないので、小型の包丁を持っていくかそれに近い形状のナイフが理想的です。
それとは別にキャンプの雰囲気を味わうためのナイフという側面もあるのでナイフ選びは難しいですが、キャンプ初心者は安全な料理ナイフを選ぶのが無難でしょう。
オピネルは長い歴史を持った素晴らしいナイフですが、キャンプ初心者の1本目としてはあまりおすすめできないという結論です。
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