任天堂 花札 大統領・丸福天狗・都の花 小さな絵札に日本の美しさを詰め込んだ伝統的なカードゲーム
Photo by Floccinaucinihilipilification
ある程度上の世代の人は幼いころ花札で遊んだ経験がある人は多いでしょう。
現代の子供たちはアナログなカードゲームの代わりに任天堂が作ったゲーム機に夢中です。
しかしその任天堂のルーツをたどると元は花札やトランプの製造販売業で有名になった会社であり、創業初期から現在に至るまで作り続けられていることはあまり知られていません。
花札は江戸時代に庶民の娯楽や賭博の道具として広く普及しましたが、長く禁制にされていたかるたの抜け道として隠しやすいようコンパクト化され、デザインも洗練されていきました。
その後トランプなどは普通に流通しているのに花札だけ駄目な理由がないので、明治時代に解禁され再び人気カードゲームに返り咲きました。
ボードゲームはたくさん存在しますが、これだけコンパクトでなおかつ美しさも兼ね備えたボードゲームは少ないです。
また基本的に絵柄がわかれば誰でも遊べるため、言語の壁に縛られることなく老若男女問わず遊ぶことができます。
コンピューターゲームでは味わえないリアルな指先の感触や鮮やかな絵札は案外子供の心も引き付けます。
最近では100円ショップでも安価な花札が売られていますが、やはり印刷の精度や耐久性で従来の製品には劣るため、長く遊ぶたいなら昔から花札を作り続けているブランドから選ぶべきです。
パッと見同じに見えても安物はプラスチック製で滑りやすく、紙でもすぐにボロボロになってしまうので、実用的に遊べる品質なのはやはり都の花クラスからではないでしょうか。
特に任天堂の花札は最もスタンダードなデザインで親しみがあるのと、値段と品質のバランスに優れているので一番無難な選択肢です。
Photo by Floccinaucinihilipilification
私が小学生くらいのころに家にあったのはたしか大石天狗堂の花札だったと記憶しています。
任天堂と大石天狗堂は花札の2大ブランドですが、かたやコンピューターゲームで世界的な企業にまでのし上がりました。
潤沢な資金力を用いて今でも会社のルーツである花札の品質にも抜かりありません。
任天堂の花札には大統領・丸福天狗・都の花という3種類があり、他にもマリオやポケモンなど任天堂らしいデザインもあります。
他にはコンビニなどの限定的な流通向けに千代桜という種類もあるようです。
品質においては大統領が一番高く次いで福丸天狗の順番となります。
発色やコーティングの違いでグレードに差がありますが、遊ぶにはどれも十分な品質が維持されています。
都の花はケースも違い明らかに廉価版という感じですが、大統領と丸福天狗に関してはほとんど差がわからないので好みで選んで問題ないでしょう。
背面は赤と黒の2色ですが特に違いはないので好きな色を選んでください。
赤と黒をセットでそろえると連戦しやすくカードが混ざり合うこともないのでよく遊ぶ人は両方持っています。
花札の遊び方で一番人気があるのはこいこいというゲームですが、3人や4人以上で遊べるゲームもあるのでちょっとした空き時間や旅行へ花札を持っていくと暇つぶしになります。
もし江戸時代にかるたへの厳しい取締りがなかったら、これほど小型化して洗練された花札は生まれていなかったと思うので、結果としては良い方へ転じたと思います。
現代の日本では四季が曖昧になり、自然と接する機会も減りましたが、花札の絵柄を見たり遊んだりして少しでも伝統的な日本の美に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。
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