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ユニクロのクラークス風スウェードチャッカブーツは買いなのか?レインブーツとして活路を見出す

今や国民服と呼ばれるほど万人が着られるベーシックな衣類を販売するユニクロですが唯一の弱点が靴でした。

靴作りは衣類とはまったく別の知識や技術が必要なので、ユニクロであっても簡単には踏み込めません。

特にメンズにおいてはコットンキャンバススニーカーとコットンキャンバスハイカットスニーカーという選択肢しかなくそれすらも男女兼用です。

しかもキャンバスシューズはコンバースのような安くて丈夫なのが山ほど出回っているので、ユニクロが売り出してもそこまで革新的ではありませんでした。

レディースはまだパンプルやローファーといった商品を展開していますが、メンズに関しては本当に未開拓な分野です。

そこに突如現れたのがスウェードチャッカブーツでしかも牛革を使用した本格的なものです。

以前にユニクロUからチャッカスニーカーなるものが出たり、GUにもチャッカブーツがありますが、どちらも人工皮革やポリエステルなのでチープな印象です。

価格も5,990円なのでGUのチャカブーツと比較すると格段に高いですが、革靴にしか出せない質感があるのでついにユニクロもここまで来たかという感じです。

スウェード加工という性質上ヌメ革やオイルレザーなどに比べて革質の違いが出にくく、まめに手入れをすればそれなりの靴に見えてしまう利点があります。

見た目はデザートブーツで有名なクラークスにそっくりですが、クレープソールではないのでデザートブーツというよりチャッカブーツと言えるでしょう。

実物を確認していないので何とも言えませんが、内側は合皮という情報がありそれだと蒸れやすくいずれボロボロになりそうなのでそれが気になります。

ユニクロのスウェードチャッカブーツを買う人は単純に革靴が欲しかったけど手を出せなかったケースが多そうです。

仕事用の革靴ならともかく普段着に合わせる靴に何万も払うのは気が引けるのでスニーカーを選ぶのも自然な流れです。

別の考え方としてはスウェードは水に強くさらに撥水スプレーでコーティングすれば面白いように水を弾くので、安価なレインブーツとして利用するという方法です。

レインブーツは意外と高くかといって長靴ほど本格的なのは使い勝手が悪いので、雨の日に履く靴選びは意外と難しいのです。

革靴を専門に扱うブランドのチャッカブーツはレザーソールが多く雨の日には不安です。

ユニクロのチャッカブーツは合成底でそれなりに厚みがあるので雨で濡れた地面に強そうな感じです。

普段履きにユニクロの靴というのは少し抵抗がある人でもレインブーツとして考えれば、まわりは雨の日にそこまで靴に気を使っていないので悪目立ちはしないと思います。

泥水が跳ねて多少汚れようが値段を考えれば許せるので、気を使って高いレインブーツを履くよりも精神的に楽でしょう。

ただし本家クラークスも探せば2万円以下で手に入りますし、デザインは似ていてもクレープソールの履き心地とは大きな差があるので、もう少し奮発して本家を買うのも意味があります。

またレインブーツとしてもクラークスと同じ価格帯にブランドストーンが存在し、より耐久性や耐水性が見込めるので、十分にお金を上乗せする価値があります。

そう考えると革靴は2万円前後からグンと選択の幅が広がるので、価格よりも履き心地や機能性を重視するならそこまで我慢です。

ファッションのトレンドがストリートからドレスに移り変わりつつあるなかで、スニーカーからチャッカブーツのようなドレスシューズの人気が再燃しています。

クラークスのデザートブーツは民族衣装が起源なのでドレスシューズとは言い難いですが、トレンドを気にせず私のように何年もクラークスを履き続けている人もいるので、変わらないデザインの靴を履き続けていればそうした転機も巡ってくるということです。

ユニクロのスウェードチャッカブーツはそうした時代の変化に乗りつつ、チャッカブーツをより身近で誰でも手に入れやすい価格で提供する革新的な商品だと思います。

これがユニクロがメンズ靴の開拓に乗り出す狼煙だとしたら末恐ろしいです。

ファッション

Posted by Coro