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茶香炉 アロマ代わりにお茶を熱して香りを楽しむ

2022年9月21日


Photo by Ichiba Junction

茶香炉 (ちゃこうろ)という道具があることを最近知ったので調べてみたところ、伝統的なものではなく1997年に愛知化学陶磁器という会社がアロマポットにヒントを得て開発されたそうです。

そして2001年に地場産大賞を獲得したことが全国的に広まるきっかけとなりました。

香炉はそれこそ古代中国から伝わった歴史あるもので、お茶も昔から日本人に親しまれているので茶香炉の歴史の浅さは意外でした。

茶香炉の構造はとてもシンプルでアロマポットのようにキャンドルで下から茶葉を熱することで香ばしい香りが立ち上るというもの。

値段は数千円ほどで100均ショップにも売られているほど徐々に認知度が高まっています。

受け皿と香炉が分離できるタイプがあり、その方が受け皿だけ移動させたりと使い勝手が良さそうです。

お香ほど香りが強くなくほのかに漂う程度なので、お香やアロマオイルの香りが苦手な人でも大丈夫かもしれません。

お茶には殺菌・消臭作用があるので、部屋が臭ったり空気が淀んでいるような時に焚いてやるとリフレッシュ効果がありそうです。

以前記事にした焙烙 (ほうろく/ほうらく)と同じように煎ったお茶はほうじ茶として飲むことも出来ます。

そういう意味では普通のお香よりも二度楽しめて無駄がないと言えるでしょう。

長時間お茶の香りを楽しむには茶葉だと焦げやすいので、茎茶 (かりがね)の方が適しているようです。

もちろん紅茶・ウーロン茶・ジャスミン茶など緑茶以外のお茶、もしくはコーヒー豆でも香りを楽しめます。

人工的な香りやいかにもお香という強めの芳香が苦手な人でも、お茶の香ばしさに眉をひそめることはまずないので来客前に焚くのも良いかもしれません。

視覚よりも嗅覚による記憶の方がいつまでも残りやすい気がしており、家の生活臭は何よりも強く印象づけられます。

タンスの防虫剤の臭いでおじいちゃんおばあちゃんの家にいる時の情景が浮かぶのも嗅覚による記憶です。

アロマテラピーという治療法が確立しているくらいなので、香りが気分や体調を良い方向へ導くというのは本当なのでしょう。

香りを嗅ぐだけなら焙烙でも煎る最中にいくらでも良い香りが漂ってきますが、部屋でくつろぎながら香りを楽しみたいなら茶香炉の方が適しています。

お香のように毎度市販のお香を買い足さなくても適当にあまった古いお茶を乗せて焚いても良いですし、燃料であるキャンドルの値段もたかがしれているのでわりと気軽に使えます。

電気式茶香炉という商品もありますが値段が高いうえに煎るというよりも加熱する感じなので、直火と比べてお茶の香りがどれほど引き立つのかは不明です。

お茶屋さんの前を通った時のホッと落ち着く香りを自宅でも楽しみたいなら茶香炉でそれが再現できるかもしれません。